
FXの世界に入ると、誰もが一度は「EA(自動売買プログラム)で楽に稼ぎたい」と思うはずです。
でも実際にやってみると――資金は減る、バックテストでは良くてもリアルで通用しない、そして「結局どの手法が正しいのか?」と迷うばかり。
私自身も何度も同じ壁にぶつかりました。
それでもEA開発を続けてきた理由、そしてAI(LSTM)を組み合わせることで見えてきた本質を、ここにまとめておきます。
EAで稼げる?それとも幻想?
SNSや広告には「放置で稼げるEA」「勝率90%以上!」といった派手な言葉が並んでいます。
しかし、相場を長く見てきた人ならわかるはず。そんなものは長続きしません。
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過去に通用したロジックも、数ヶ月経てば通じなくなる
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誰かの手法をそのまま真似しても、相場が変わればすぐ崩壊する
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短期的に勝てても、長期的には資金が溶ける
「楽して稼ぐ」だけを目的にすると、EAはむしろ落とし穴になります。
私がEAを作り続ける理由
それでも私はEAをやめませんでした。
理由はシンプルで、EAはただのツールではなく、自分の思想や哲学を形にできる存在だからです。
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市場の構造をどう捉えるか
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トレンドをどう定義するか
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リスクをどう扱うか
これらをロジックとして組み込み、走らせる。
EAはまるで「自分の分身」のような知的存在になります。
だから私は、資金が減っても、失敗しても、また新しいEAを作りたくなるのです。
AI(LSTM)と裁量を組み合わせる
ここ数年は、AIをEAに取り入れることに力を入れています。特に LSTM(長短期記憶ネットワーク) を使った価格予測です。
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1時間足・4時間足・日足などを対象に
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HIGH・LOW・CLOSEを予測
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精度はCLOSEで50%台、HIGHやLOWでは67%程度
正直、単独では“コイントスと大差ない”こともあります。
でも、この予測を裁量判断(チャネルラインやエリオット波動など)と組み合わせると、使える局面が出てくるのです。
たとえば――
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AIは「日足で下目線」と予測
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私の裁量では「短期的に中央チャネルまでの上昇もあり」
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結果:私は取引を見送る
こうした「AIの示す方向性 × 裁量判断」が、いまの私のスタイルになっています。
稼ぎたいだけの人が見落とすもの
多くの人は「勝率」や「爆益」といった表面的な数字だけを追いかけます。
でも、本当に大事なのはそこではありません。
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リスク管理
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相場をどう捉えるかという思想
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続けること自体を楽しむ姿勢
EAを「単なる稼ぐ道具」と見なすと失望します。
しかし「思想を具現化する装置」と考えると、研究も検証も苦にならず、むしろワクワクして続けられるのです。
まとめ:AIとEAの未来
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EAは「稼ぐだけ」を目的にすると幻想に終わる
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私は思想や構造を込めた「作品」として作っているから続けられている
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LSTMを用いたAI予測は単独では弱いが、裁量と組み合わせることで可能性が広がる
これからは「AI×裁量×EA」のハイブリッドが主流になっていくかもしれません。
私は引き続き、特徴量を増やした進化版モデルや、バックテスト精度を高めたEAを開発していく予定です。