FXを始めたのは、だいたい2年前のことです。
きっかけは、よくある話。
YouTubeやSNSで流れてくる「簡単に稼げる」「スマホ1台で自由な生活」みたいな言葉に、なんとなく惹かれました。
ちょっとやってみようかな、そんな軽い気持ちで始めたのが最初でした。
FXに感じていた“夢”と“焦り”
当時の僕は、今思えば現実逃避みたいなものだったのかもしれません。
仕事にも未来を感じられず、このままじゃマズいという漠然とした焦りだけがあって、
「何かを変えなきゃ」という思いにとらわれていました。
そんなとき、スマホの中でキラキラと夢を語る誰かの言葉が心に刺さった。
今思えば、それは幻想だったかもしれないけど、あのときの自分には十分すぎるほどの希望でした。
ビギナーズラックからの急落
最初の数日は、ビギナーズラックで勝てたんです。
でも、現実を知るのはすぐでした。
- トレードすればするほど負ける
- 勝てそうだと思って入れば逆行
- 負けたら焦って無理に取り返そうとする
- 勝てば「もっと取れるんじゃないか」と欲が出る
そんなふうにチャートの動きに振り回されて、
気づけば、メンタルも資金も削れていきました。
感情に支配されるトレード
感情が動くと、ルールなんてすぐに消し飛ぶ。
頭ではわかってるのに、コントロールできない。
その繰り返しが、本当にしんどかった。
なぜ人は感情に飲まれてしまうのか?
それは、「損をしたくない」「もっと得したい」といったごく自然な心理が、
脳内でドーパミンを爆発させ、判断を狂わせるからだと知ったのは、ずっと後になってからです。
忘れられない1日のトレードミス
今でも忘れられない日があります。
明らかにトレンドが終わっていたのに、「そろそろ反発するだろう」と勝手な判断で逆張り。
結果、逆行に巻き込まれて、資金の半分が一瞬で消えました。
そのとき、はっきりと気づいたんです。
負けている理由は相場じゃない、自分の感情だって。
自分で決めたルールを、守れない。
守りたいのに、守れない。
じゃあ、どうすればいいのか?
感情を消すための選択肢──EAとの出会い
そこから僕のテーマは、「感情をどう排除するか」になりました。
そのとき出会ったのが、EA。
プログラムにルールを教えて、自動でトレードしてもらう。
夢のような話に見えました。
でも、最初はうまくいかないんですよね。
無料で配られているEAをいくつか試したんですが、勝ったり負けたり。
他人の作ったルールに、どうしても納得できなかった。
自分のルールを作る決意とPython
だったら、自分で作るしかない。
そう思って、本格的にPythonの勉強を始めました。
もともとプログラミングには興味があったんですが、
「自分の理想のトレードを実現する」という目的ができたことで、
勉強のモチベーションも集中力もまったく違いました。
とはいえ、簡単な道のりではありませんでした。
- コードが思った通りに動かない
- バックテストの結果がボロボロ
それでも、「自分で動かせる」という実感が確実にあって、
その手応えが、当時の僕を支えてくれていたように思います。
Tenreiの誕生と“再スタート”
試行錯誤を繰り返し、失敗して、また修正して。
やっとの思いで完成させたのが、「Tenrei」というEAです。
このEAには、自分が裁量でトレードしていた頃に思い描いていた“理想”が詰まってます。
感情に振り回されず、ルールを守ってくれる。
自分自身をもう信じられなくなったからこそ、ロジックに意思を預けるしかなかったんです。
Tenreiは、僕にとって“再スタート”の象徴みたいなもの。
自分の理想と現実をつなぐ、相棒のような存在です。
今後の展望と願い
今の目標は、このEAをさらに進化させていくこと。
予測精度を高め、できるだけ多くの人に届けること。
SNSでの発信にも力を入れ、Tenreiの価値を、必要としている人に届けたいと思っています。
そして、これがビジネスとして形になれば、僕自身の人生もまた次のステージへ進む。
いつか、家を買って、生活を安定させ、家族との時間をもっと大事にできるようになるのが、今の自分の現実的な目標です。
その先にあるのが、“灯をともす側にまわる”こと。
もし、僕と同じように悩み、苦しんでいる人がいたら、
その人に「こういう道もあるよ」と示せる存在になれたらいいなと思っています。
Tenreiは、そのための第一歩です。
※このブログでは、Tenreiの開発背景や活用方法、
実際のトレードデータなども紹介していく予定です。
あなたのトレードが少しでも楽になるヒントになれたら、嬉しく思います。